山科川ガサガサ探検隊

8月27日 山科川ガサガサ探検ということで山科川と安祥寺川へ行きました。
参加者は子ども会員6人、元子ども1人、非会員2人(うち未就学児童1人)、保護者3人、計12人にスタッフ・理事計5人、学生、1人、講師の居原田様、レンジャー事務局より1人の計2人で総勢20人の参加となりました。
朝早くから子供たちは元気に集合場所で待っていてくれました。
全員が揃い、早速今回のガサガサについて講師の居原田様から説明がありました。
まずは今回、探検する山科川についてのお話を聞きます。
子供たちは、早く川の中に入って遊びたいと思っていた子も多かったはずです。しかし、しっかりとお話を聞いていました。
また、その後今回魚を捕まえる際の道具である網の形の違いと使い方についても教えていただきました。
今回、使用したのは虫取り網の様な丸い形の網ではなく一辺が直線になっている網です。
皆さんはこの網の形の違いをご存知でしょうか?
この違いは取るものが「虫」か「魚」かによって違うそうです。
地上で使う虫取り網は丸い形で良いのですが、川の中で魚を捕まえる網は丸くては安定せず、捕まえることが難しいです。そのため直線になっている辺を川底へつけて網を安定させます。そうして、網の中に魚が来るのを待つのです。
ですが、勿論これだけでは魚は入ってきてくれません。
川へ網を入れる時に、バシャっと音を立てて入れてしまうと魚は驚いて逃げてしまいます。また同じように魚が居たからといって走って追いかけても逃げられてしまいます。
「みんなで協力して魚を捕まえる」という方法が1番魚を捕まえることに向いている方法だと教わりました。

さて、説明を聞き終えればいよいよ実践です。
ライフジャケットを着て、川の中へ。

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川の温度は、月の終わり頃のまだ暑い時期でも適温に感じる程に冷たく気持ちいい温度でした。
また川には地元の子供たちが水着を着て、泳いでいました。流れもなく、水深も深くはない川だったので自然のプールですね。
さて、その横で私たちは網を片手に川の中を探検です。
ゴミを見つければ、ゴミ袋に入れます。
1人1人が丁寧に川の中を見ていくと至る所にさまざまなゴミが見つかりました。
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見つける度に「これは何のゴミだろう?」と子供たちで考えている姿が見られました。
一体川の中にあるゴミの正体とはなんだったのでしょう?
ゴミを探しながら川の中をよく見つめると魚が泳いでいるのが見えました。
ただ、魚達は想像よりも早い動きで捕まえることはかなり難しかったです。
そこで始まる前に聞いていた話から、子供たちは網を持つ係と魚を逆側から追いかける係に分かれます。
しかし、網を構えた時点ですごい勢いで魚は逃げていってしまいかなり苦戦していたようでした。
保護者の方々も、そんな子供たちの手助けをするように役割分担をして川の中を走り回って下さっていました。
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一区切りついたところで、子供たちは少し高さのある地面から川へ向かって飛び込みをしました。
怖くないのかな?とこちらがそわそわしながら見ていましたが飛び込み終えて上がってくる子供たちは皆笑顔でした。楽しかったようですね。

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お昼時になったので、一旦ご飯休憩をはさみます。
休憩中でも子供たちは元気に道路を駆け回ります。何か面白い発見はあったのでしょうか?
お腹を満たした所で再び川の中へ入ります。
午前中と同様、魚とゴミを探していきます。
ここで驚きのゴミが見つかりました。キックボードです。
色も変わってきており、捨てられてから結構時間が経過しているのではないかと考えられるゴミでした。
これには子供たちもかなり驚いた様子でした。
そして他にもこんなものが!

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きっと壊れてしまった傘が捨てられてしまったのでしょうね。かなり傷んでいました。

そして、魚の方にも驚きの魚が。
なんと金魚が川を泳いでいます。

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この金魚は果たして自然に川の中で生まれ育った金魚なのでしょうか?
子供たちも一生懸命金魚が泳いでいる理由について考えます。
また午前中居た場所から離れた場所で、川のはしからはしまでを網で打ち止めて魚を追い込むということもやってみました。

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何度か繰り返すうちに、何個かの網の中に魚が入っていました。
ピチピチと元気に跳ねている魚を見て、少し水から離すだけならすごく元気なんだなと感動しました。
ですが、そのままだと弱ってしまいますので観察はそこそこにちゃんとかごの中へ入れました。
後で、きっちりと観察する時間はあるのでその時までのお楽しみですね。
ぐるっと川を巡り、魚とゴミを探した後は遊びの時間です。
水深が少し深いところへと飛び込みます。
川の中にある段差の高いところからの飛び込みを怖がる子供も多いのではないかと思っていましたが、案の定皆元気に飛び込んでいました。
飛び込んでは上がり、また飛び込む。
とても楽しかったようです。
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そうして最後に、川の中に不思議な場所があると聞き子供たちと一緒にその場所へ行きました。
川の水温が違う場所があるそうです。
聞いていた場所へ行くと子供たちが「ここめっちゃ暖かい!」と教えてくれました。教えて貰った暖かい場所へ右足、今まで歩いていた所へ左足をつけてみます。
右足と左足の距離はほんの少しでしたが、水温が全く違いました。
どうしてこの距離で温度が違うのかとても気になりました。不思議なことはたくさんあるのですね!
さて不思議な場所から上がってついに今回のメインである捕まえた魚やゴミについて観察していきます。
素早くて捕まえることが難しいと言っていた魚もこうして終わってみると案外捕まえられていました。

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まずこれらの魚はもともと日本に住んでいた魚、すなわち在来種ではないかと考えられます。
金魚はきっとお祭りか何かで捕まえた金魚を川に流した人がいるのではないかと考えました。
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そしてこちらも同じく川で捕まえた生き物です。しかし、これらは外来種でありました。
アカミミガメとブラックバスをご存知でしょうか?実はこの2匹がそうなのです。
まさか日本の川に生息しているなんて驚きですよね。
去年はこういった生物はいなかったらしいので、どうして住んでいるのか考えなくてはなりません。
そして今日1日で回収したゴミについても考えていきました。
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なんとこれだけの量のゴミが川の中から発見されました。
すごい量ですね。

ではこのゴミは一体いつ頃作られたものなんでしょうか。
ここで、着目したのは賞味期限です。
賞味期限が今に近ければ、それらが作られた時期も数か月以内であると考えられます。
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さぁ、結果はどうだったのでしょう。
なんとお菓子や飲み物の紙パックの賞味期限は8月でした。
川に入った日にちも8月です。ということは、きっと捨てられたのも最近であるだろうと考えることができました。
これら以外にもバーベキューをしたあとのゴミをそのまま袋に詰めて捨てたかのようなものもありました。

そこでどうしてゴミを捨てたり、飼えなくなった魚を捨てたりするのか子供たちに考えてもらいました。
そうすると「きっとゴミを捨てることが面倒になってしまったのではないか」という意見が出ました。
そしてそれがなぜ良くないことであるかということをスタッフや講師の方々から教えてもらっていました。
川が綺麗じゃないと何に影響してしまうのかという話や外来種が在来種に及ぼしてしまう影響についてなど難しい話が多かったですが、うんうんと頷きながらお話しをきいていた子供たちの表情は真剣そのものでした。

一通り考えたあとはこれから自分はどのような行動をとることができるかという少し難しい問にも挑戦しました。
ですが、全員様々な案を出してくれました。
今回のように川の掃除をしていきたいという意見も出ており、それぞれの学びに繋がったようでよかったです。
私も問題があることはもちろん知っていましたが、だからといって何か行動に移すということはあまりしていなかったので自分を見直すいい機会になりました。
もっと多くの人が川の問題に目を向けるようになるといいですね。

最後にまとめの感想を書いてもらいました。
魚が捕れてうれしかったという感想を見て、最初にどうすれば魚を捕ることができるかというお話を実践してくれたのかなと、こちらも嬉しくなりました。
また、外来種が住んでいたことに驚いたと教えてくれた子もいました。
やはり、子供たちにもかなりの衝撃だったようです。

これからも今回の探検を通じて感じたことを忘れずに、川の大切さや保全について考えていてほしいなぁと私も思いました。

改めまして今回の企画で様々なことを教えてくださった居原田様、レンジャー事務局の方にお礼を申し上げたいと思います。

子供たちも大人も環境について見直すいい機会になったのではないでしょうか。

投稿者 松城








by kodomo-mizu-machi | 2017-10-26 13:16 | 活動報告

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