桂川淀地域を歩いて洪水体験者のお話をきこう
2007年3月11日(日)、桂川淀地域歩きと洪水体験者のお話を聴く会を行いました。午後には「横浜の川(水辺)と緑を考える子ども会議」へのテレビ電話での参加もし、内容は盛りだくさん。子ども16名、大人15名が参加し、にぎやかな一日となりました。
今回は、子どもたちからの希望もあり、「洪水」という川の怖いところに焦点をあてての川歩きとお話の会です。フォーラム理事で淀住民の吉田さんにお世話になりました。京阪淀駅に集合し、出発。まず、淀城公園で吉田さんから、1日の流れと淀地域の説明を聞きました。
淀地域の桂川。とても広く大きい川です。宮前橋を渡って、淀大下津町へ。風が強く、吹き飛ばされそうでした。
淀は桂川・宇治川・木津川の三川合流地域にあたり、過去に洪水が何度も起きています。大下津は、川幅を広げて堤防を強くする改修工事のために、過去3回、住民が移転したそうです。3回目の工事は、現在進行中。新しく堤防になる場所で吉田さんからの説明を聞きました。子どもたちの後ろに見える住宅は、移転のために川の後ろ側へさがった大下津集落です。
「住んでたところが川の底になるのは、きついなぁ」「ダムつくるときと一緒やな」と、東出くんと辻くん。洪水で人が命を落とさないために、川の改修工事はとても重要です。しかし、住んでいる方にとって住居の移転は大変なこと。子どもたちは、そんな複雑な気持ちを感じたようです。
移転されたばかりの新しい集落を歩き、大下津町の自治会館に到着。会館のお部屋をお借りして、吉田さんから桂川淀地域の河川改修の歴史についてなど、お話を聞きました。また、古い写真や地図もご用意頂きました。かの秀吉もこの地域の治水には苦労し、堤防の工事に力をそそいだそうです。河川の専門家宮本さんからは、地図の詳しい説明や堤防の説明をしていただきました。
お話のあとは、大下津を出発し、お隣の水垂町へ。午後は、常念寺さんという、歴史ある立派なお寺をお借りさせていただきました。
お昼休憩をはさみ、横浜で川の活動をする子どもたちと、テレビ会議で意見交換しました。電波の都合で、携帯電話の画面をみながらの変わったやりとりとなりましたが、「横浜の川にはどんな生き物がいますか?」など、やりとりをすることができました。「横浜で一番人との関わりが強い川はどこですか?」という質問には、「みんなそれぞれ、近くの川が好きで活動しているので、ぜんぶです!」と元気なこたえが返ってきました。
つぎに、地元にお住まいの長谷川さんに、洪水体験のお話をしていただきました。たいへん貴重なお話に、子どもたちも真剣に耳を傾けていました。
小学生の頃体験された室戸台風で「校舎がよこんちょになった」ことや、その次の年の水害で「水が堤防いっぱいになって、三条大橋、五条大橋、宮前橋と順番に落ちていった」ことなど、びっくりしてしまうお話ばかりでした。河川改修がすすみ、昔より洪水の危険性は減りましたが、「絶対に安全な堤防はない。水害は、人間の力では防ぎきれない」とおっしゃっていました。子どもからの「もしいま洪水が起きて、大変な目にあっても、同じ場所に住み続けたいですか?」という質問には、「住めば都。近所でお話する人がいないのはさみしいから、住み続けたい。会話が一番大切なことです」とのこたえをいただきました。
お寺の住職さん、奥様のお話も聴きました。水垂町も、桂川の幅を広げて新しい堤防をつくるため、住民の方が移転中です。この日お世話になったお寺も2年後には完全になくなり、移転するそうです。奥様は、「洪水を防ぐため、みんなのためになることだけど、お庭の大きなケヤキを切らなければならなくて悲しい」とおっしゃっていました。写真は、奥さんのケヤキに会いに行った、3人娘さん。木は温かかったですね。
この日は、地域のみなさまのご協力のお陰で、たいへん有意義な一日になりました。ありがとうございました。
mori
今回は、子どもたちからの希望もあり、「洪水」という川の怖いところに焦点をあてての川歩きとお話の会です。フォーラム理事で淀住民の吉田さんにお世話になりました。京阪淀駅に集合し、出発。まず、淀城公園で吉田さんから、1日の流れと淀地域の説明を聞きました。
淀地域の桂川。とても広く大きい川です。宮前橋を渡って、淀大下津町へ。風が強く、吹き飛ばされそうでした。
淀は桂川・宇治川・木津川の三川合流地域にあたり、過去に洪水が何度も起きています。大下津は、川幅を広げて堤防を強くする改修工事のために、過去3回、住民が移転したそうです。3回目の工事は、現在進行中。新しく堤防になる場所で吉田さんからの説明を聞きました。子どもたちの後ろに見える住宅は、移転のために川の後ろ側へさがった大下津集落です。
「住んでたところが川の底になるのは、きついなぁ」「ダムつくるときと一緒やな」と、東出くんと辻くん。洪水で人が命を落とさないために、川の改修工事はとても重要です。しかし、住んでいる方にとって住居の移転は大変なこと。子どもたちは、そんな複雑な気持ちを感じたようです。
移転されたばかりの新しい集落を歩き、大下津町の自治会館に到着。会館のお部屋をお借りして、吉田さんから桂川淀地域の河川改修の歴史についてなど、お話を聞きました。また、古い写真や地図もご用意頂きました。かの秀吉もこの地域の治水には苦労し、堤防の工事に力をそそいだそうです。河川の専門家宮本さんからは、地図の詳しい説明や堤防の説明をしていただきました。
お話のあとは、大下津を出発し、お隣の水垂町へ。午後は、常念寺さんという、歴史ある立派なお寺をお借りさせていただきました。
お昼休憩をはさみ、横浜で川の活動をする子どもたちと、テレビ会議で意見交換しました。電波の都合で、携帯電話の画面をみながらの変わったやりとりとなりましたが、「横浜の川にはどんな生き物がいますか?」など、やりとりをすることができました。「横浜で一番人との関わりが強い川はどこですか?」という質問には、「みんなそれぞれ、近くの川が好きで活動しているので、ぜんぶです!」と元気なこたえが返ってきました。
つぎに、地元にお住まいの長谷川さんに、洪水体験のお話をしていただきました。たいへん貴重なお話に、子どもたちも真剣に耳を傾けていました。
小学生の頃体験された室戸台風で「校舎がよこんちょになった」ことや、その次の年の水害で「水が堤防いっぱいになって、三条大橋、五条大橋、宮前橋と順番に落ちていった」ことなど、びっくりしてしまうお話ばかりでした。河川改修がすすみ、昔より洪水の危険性は減りましたが、「絶対に安全な堤防はない。水害は、人間の力では防ぎきれない」とおっしゃっていました。子どもからの「もしいま洪水が起きて、大変な目にあっても、同じ場所に住み続けたいですか?」という質問には、「住めば都。近所でお話する人がいないのはさみしいから、住み続けたい。会話が一番大切なことです」とのこたえをいただきました。
お寺の住職さん、奥様のお話も聴きました。水垂町も、桂川の幅を広げて新しい堤防をつくるため、住民の方が移転中です。この日お世話になったお寺も2年後には完全になくなり、移転するそうです。奥様は、「洪水を防ぐため、みんなのためになることだけど、お庭の大きなケヤキを切らなければならなくて悲しい」とおっしゃっていました。写真は、奥さんのケヤキに会いに行った、3人娘さん。木は温かかったですね。
この日は、地域のみなさまのご協力のお陰で、たいへん有意義な一日になりました。ありがとうございました。
mori
by kodomo-mizu-machi
| 2007-03-14 23:44
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